にんじんがでかかったので、ステーキにしてみました
一本300グラムくらいある巨根ですよ。銘柄とかは知らないけど。産地も書いてなかったけど。
こんだけでかい人参を前にするとちょっとすぐにはどうしたらいいものか思いつかないもので、過去に作った人参料理を脳内検索してみるのだが、どうもベストヒットが思い浮かばない。人参のグラッセはなんだかやたら甘くて死ぬ思いしたしガレットはまあ旨いんだけど見栄えがしないので難あり。キャロットケーキはそういえば作ったことなかったな。人参スティックは論外。嫌いじゃないけどこれ見切り品なのよね。
一本68円くらいの人参が正味4本分くらいと、でっかい男爵芋3つと三つ葉二把とタロいも(と思われるもの)4個ときゅうり1本とベビーリーフ詰め合わせが入って50円×2袋は買わざるを得ない。おかげさまで根菜類パーティーが出来そうな勢い。
んで、折角だから人参を丸ごと食えないかと思っていたところで人参ステーキを思い出した。
数年前に流行ったウサビッチでキレネンコが人参を一本丸ごとステーキ皿に乗せて食べていたが、それを再現したら面白いじゃないか。
ウサビッチが流行ってたころは女房と一緒によく見て笑ってた。ウサビッチのプライズが入ったUFOキャッチャー探してゲーセンはしごしたり。
あれな、ウサギって何考えてるかわからんからなかなかシュールで好き。CUNEのウサギとかいいよね。
で、まあ作り方検索したら案の定クックパッドで作ってる人がいるわいるわ。サブカル好きそうだもの。
最近クックパッドのレシピを参照することが多いが、基本的には信用しちゃいけない。「料理」を作りたければ見てはいけない。「料理っぽい何か」ならOKだぞ。もちろん料理スレでは料理っぽい何かでも調理済みの製品でもウェルカムですよ。
それで写真のようなものが出来上がる経緯だが、まずもって中まで火が通らないことには話しにならないので、レンチンすること約8分。皮を剥いた人参を日立ラップで包んで電磁波を浴びせかける。8分というとかなりの長時間なので、高温に注意しないといけない。猫だって4分チンしたら即死する。
で、ホクホク感が伝わってくる甘い香りの湯気を放つオレンジ色の主根野郎をアツアツのフライパンにバター(のようなマーガリン)を引いて焼き色を付ける。ところが円錐状の人参に焼き目をつけるのはなかなか難しい。転がりおるのよ。それを押さえつけて、いい感じの色に焼きを入れていく。傍らで残りの人参達が戦々恐々と見守っている。なんだこの図。
これ実は焼いたところがめちゃくちゃ美味しくなるから、なるべく長時間じっくり焼いたほうがいいっぽい。でかいし。
んで頃合を見て人参を取り出し、ケチャップとソースとあと適当に調味してソースを作る。もっと肉肉したグレイビーソースなんかがあったらより旨かったかもしれない。吉田のソースでも可。でもないものはしょうがないので腹も減ったしお茶を濁す。
そんなわけで完成させた人参は、ナイフとフォークでいただきます。
うほうっ!バター風味の人参が舌の上でとろけるようだ。ソースの旨みと人参の甘さが一体となって、本物のステーキに負けない味を醸し出している!
という理想を描いていたものの、現実は残念ながら
がりっ!ああっ!こいつはレアじゃあないか。こんなにんじんはたべられないよ。ざんねん!わたしのぼうけんはここでおわってしまった!
食うけどね。食ったけどね。完食したけどね。
部分的にはすごく柔らかくなってて美味だった。味はまあこんなもんだよねって感じで悪くない。動物性蛋白がとても恋しくなるけれども。
しかしこの料理はどんな時に食うべきなんだろうか。久々に作ってて面白いと思った料理だったよ。